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Posted by みやchan運営事務局 at

2010年04月27日

神楽と仮面1 祈りの丘空想ギャラリーの展示から

  
「神楽と仮面」展
祈りの丘空想ギャラリー
会期2010年4月25日~6月30日
入場無料

 

 茶臼原の大地が、輝くばかりの緑に包まれました。
 緑の風を受けて静かに佇む「祈りの丘空想ギャラリー」では、茶臼原自然芸術館の指導員・高見乾司が、2009年3月から一年間にわたり、宮崎日日新聞に連載した「神楽と仮面」の連載記事コピーと写真を中心に、高見の20年にわたる神楽取材の旅で生まれた「仮面詩集(詩と写真の組み合わせ)」の一部を展示しています。
 神楽は、記紀神話を軸に、「大和王権=日本という国家」の創世の物語を語りながら、土地神・山の物語などが織りこまれながら展開してゆく演劇であり、壮大な叙事詩です。仮面とエッセイ・詩・写真が織りなす不思議な空間で、異次元の世界をお楽しみ下さい。

*「神楽と仮面」の連載文は「森の空想ミュージアム」のホームページに掲載しています。
  


Posted by 友愛社 at 14:42Comments(0)がんじい

2010年04月23日

それと・・・こんなことも始めております。

最近、芸術館もいろんな商品の開発に
取り組みはじめております。
そんな中の一つがこれ





なんだかわかります?

そう「竹酢液」です。芸術館の液は主に「防虫・防除」用です。
これは、友愛社敷地内にある、里山が竹害にあっておりまして、
理事長の「里山をまもれ!」の大号令のもと、「竹炭」作りが昨年から
始まりました。竹炭ができれば、竹酢液もできる
ということで、精製した竹酢液を現在、菜っ葉屋さんで販売させていただいて
おります。

写真では、当館館長 ハシグチ父ちゃんがモーちゃんと一緒に
竹酢液の使用説明書を張り付けているところです。

「竹酢液ってどうやって使うの?」という
お客さまやお店のスタッフさんの声に応えにきたところです。


  


Posted by 友愛社 at 20:21Comments(0)なりさん

2010年04月23日

木城町 菜っ葉屋さんに芸術館コーナーできました!

みなさん、お久しぶりです。なりさんです。

本日、木城町温泉「ゆらら」の敷地内にあります、地場産品のお店
「菜っ葉屋」内に「茶臼原自然芸術館」コーナーができました。



地元の福祉作業所を応援したいというお店側からの暖かいエールを頂き、
感謝ですニコニコ
菜っ葉屋の皆さんありがとうございます。
今回のコーナー作りで必要になった
棚は「ひむか村の宝箱」さんでもおなじみの「椎の木工房」さんにお願いいたしました。
実は椎の木工房さん、私たちのお隣に工房・住居を構えられております。

春の行楽シーズン、お近くにお寄りの際はぜひ「菜っ葉屋」のお立ち寄りください。
木城町産にこだわった、「お野菜、加工品、手芸品、パン、スイーツ等々」
4月初め店舗も拡張され、品ぞろえも充実されています。

それから!菜っ葉屋さんでは5月2日から3日間、「新茶祭り」
と銘打ったイベントを開催されます。「工藤製茶さん」の
新茶試飲・販売会や芸術館も5/3に出店しますよ。

みなさんのお越しをお待ちしております。  


Posted by 友愛社 at 20:05Comments(0)なりさん

2010年04月22日

お茶の葉でシルクストールと帽子を染めた

[森の草木染め お茶の葉で染める]



 新緑がまぶしい季節となりました。茶臼原台地では、一番茶の茶摘みも始まっています。
 茶臼原自然芸術館では、このお茶の葉を使った染めに取り組みました。ゴールデンウィークの5月3日に、木城町にある木城温泉館「ゆらら」に隣接する物産館「菜っ葉や」で新茶の販売会に当館の染織作品や農園の作物を協賛出品することとなり、その日のワークショップとしてシルクストールの「お茶の葉染め」を企画したのです。今回はその下準備を兼ねた染めです。

 工程
1 まず、友愛社の本部事務所のある古い建物の隣地に生垣代わりに植えられているお茶の葉を採集。新芽を出している茶の株から、小枝を頂きました。
2 持ち帰り、葉っぱについた泥やホコリをきれいに洗い落します。
3 次に葉を細かく千切って、ひたひたの水で15分間煎じます。この時、薄茶色の染液がにじみ出て、良い香りが漂います。椎葉や米良などの九州脊梁山地の山々では、「山茶」と呼ばれる自生のお茶があり、山しごとの人たちなどは、この葉を千切って焚火でさっと焙り、ヤカンに入れ、沸騰させて即席のお茶として飲用するといいます。お茶の葉の染液を採る時に漂う香りは、この「山茶」に通じるものでしょうか。
4 さて、煎じ終わったら、布で濾して染液を得ます。この染液に帽子とストールを別々に浸し、まず無媒染で15分間煮ます。 
5 この時点で淡い色が付きます。これを天日で乾かした後、帽子を鉄媒染、ストールをアルミ媒染で染めました。帽子は、ベージュがかった黄色、ストールは銀色がかったグレイ(銀鼠)に染まりました。



 当日のワークショップが楽しみですね。
*お茶の葉染めのワークショップは、参加費2500円/染め上がったストールお持ち帰りです。
 (ワークショップについてはあらためて御案内いたします)


 
      


Posted by 友愛社 at 09:26Comments(0)自然芸術館

2010年04月21日

マイ箸袋 ドクさんへのプレゼント

 大阪の社会福祉法人 「石井記念愛染園付属愛染橋病院」から、茶臼原自然芸術館あてに依頼がきて、「マイ箸袋」を制作しました。ベトナムから来日する「ドクさん」へのプレゼントとして、マイ箸袋三組と、山桜染めと干し葉藍染めのストール二枚が選ばれたのです。うれしいことです。

 

 ベトさんとドクさんの兄弟は、双生児で、ベトナム戦争でアメリカ軍が散布した枯葉剤の影響を受けて生まれ、1988年に手術で分離されるまで、一つの身体に二つの頭をもつという、見る者に衝撃を与える姿で人生を送っていたのです。1988年に日本の医師も支援に加わり、分離手術が成功し、二人それぞれの生活が始まったのですが、残念ながらベトさんは脳症を発症し、日本での治療の結果も及ばす26才で亡くなりました。多くの縁に結ばれて実現した今回のベトさんの来日の記念に、当館の作品が選ばれたことを通所者、職員、指導員ともどもに喜びあい、春に染めておいたストールを選定した後、「マイ箸袋」の制作に取りかかりました。
 マイ箸袋の生地は、通所者の方が織りあげたばかりの木綿「やたら縞」の布です。「やたら縞」とは、たて糸に藍染め木綿糸を用い、よこ糸に絣糸の残糸を織りこんだもので、不規則な縞模様のできる味わい深い布です。裏地には更紗文様のプリント生地と藍染め木綿を使い、紐も通所者の編んだものを使って、「石井十次の会」会員の方から御寄贈のいただいたアンティークなミシンで指導員が縫いあげました。
 素敵な装いとなった箸袋とストールをドクさんと御家族が喜んで下さることを期待して送り出しました。

     


Posted by 友愛社 at 10:09Comments(0)自然芸術館

2010年04月15日

わらべうた やまばと保育園の「園便り」から

石井記念友愛社が運営する「やまばと保育園」
の「園便り」にのどかな歌声が聞こえてくるような文が載りましたので、
転載します。この便りは、「友愛社ホームページ/じゅうじの森」に
掲載されています。



♪もぐらどんの おやどかね
つち ごろり
まいった ほい♪

白1組の部屋からわらべうたを楽しむ子どもたちの声が聞こえてきます。
今日は月に一度の“わらべうたであそぼう”の日
ボランティアで来て頂いている悠貴子おばちゃんの優しい歌声に触れる日は、
いつにも増して子どもたちの表情もやわらいでいるように見えます。
わらべうたは日本人の遺伝子の中にそのリズムやメロディーが
組み込まれているので゜しょうか、大人にも子どもにも
スット入ってくる不思議をいつも感じます。
上記のうたは、円の真ん中で鬼になった子が
「もぐらさーん、あさですよ、おきなさーい」と声をかけてくる
後ろに立った友だちの名前をあてる“役交代”のあそびです。
当てるためには集中して、じっと聴く力が必要、そして周りの子も
皆、静かな空間を作ってあげなければならないことに気付いてきます。
自分も鬼になりたいので、歌の終わりに鬼役の子の後ろに
位置したいのですが、なかなかそうはいきません。
鬼になったり、なれなかったり、時には悔しかったり、得意になったり、
あそびながら色々な気持ちの経験をし、ルールを守ることや
相手の気持ちになること、友だちと関わるためには
何が大切なのかを学んでいるようです。
昼食の時間が近づき、あそびが終わりになることを知ると、
「まだやりたーい!」の声、そんな子どもたちに
「また今度しようね」といつも約束をして下さる悠貴子おばちゃんです。
子どもたちの世界にわらべうたを返そう、そんな思いが少しずつ
前へと進み、時には自分たちであそびを展開する様子を目にし、
大変嬉しく思っているところです。

    


Posted by 友愛社 at 09:59Comments(0)自然芸術館

2010年04月09日

筍と雉肉の合わせ煮

がんじいのジビエ手帖13 筍と雉肉の合わせ煮



 茶臼原の台地へと続く友愛社の森には竹林があって、他の植物を駆逐しながら徐々にその勢力範囲を拡大し、その先端は人家の庭先まで迫ってきて、油断すると倉庫の中や床下にまで筍が顔を出す始末である。孟宗、真竹、破竹、小三竹などその種類も多彩で、ついには竹林の整備と余分な竹類の駆除を目的とした竹炭を焼くための炭窯を築くほどの事態に立ち至ったのである。

 だが、春先に、真っ先に顔を出してくる筍を掘りに、鍬を担いで出かける気分は格別である。がんじいの育った山の村にも立派な竹林があり、冬越しの食糧が底をつく頃、目星を付けておいた落ち葉の膨らみ加減を確かめながら出かけたものだ。少しだけ地面から頭を出した筍を掘りだす瞬間がうれしい。鍬を打ちおろす気合いと、ざくっ、と筍が竹根から剥がれる感触とがたまらない。これで飢えから解放されるという安心感も混在している。
 それを持ちかえり、すぐに調理すれば、面倒なあく抜きなどをしなくても美味しく食べられる。イリコだしに醤油だけの単純な味付けで十分だが、冷凍庫に雉か山鳥(入手できなければ地鶏、百歩譲って若鶏のぶつ切りでもよろしい)の肉が少しだけ残っていれば、それを一緒に入れて煮つける。鳥の味と筍の風味が響き合い、春一番の御馳走である。
 
 がんじいのふるい友人に野々下一幸氏という竹職人がおった。彼は、竹のクラフトでは一時代を築いた男だったが、無類の音楽好きで、一日中、竹を削りながらクラシック音楽を聴いていた。タンノイのスピーカーから流れてくるのは、時に重厚なシンフォニーだったり、ベートーヴェンのピアノトリオや室内楽の小品だったりした。シューベルトの「鱒」も渓流釣りを愛した彼の好んだ曲だった。彼の作る竹籠は、「岩のようだ」と形容されたほど頑丈だったし、当時住んでいた由布院の有名旅館で使われた青竹の箸は、繊細さをあわせ持った美しい箸でった。春になると、彼はさまざまな筍料理を楽しんだ。俺は竹の「子」だからな、と笑いながら、掘りたての筍を生で食べることさえあった。それもまた、彼にとっては春の森のご馳走であった。
 残念ながら、野々下氏は、体力の衰えによる仕事の限界を悟ったとして、自ら命を絶ったが、竹針でレコードをまわすほど、竹を愛し、竹と生きた見事な男であった。筍と雉肉の合わせ煮は、ありし日のがんじいと野々下一幸氏の食卓を飾った、ひことまである。

 茶臼原自然芸術館では、友愛社の森の筍を掘り、大鍋で茹でて包装し、出荷している。今年は中国産の筍が入荷不足ということで、良く売れているらしい。茹でたての筍は、そのまま食べてもほのかな甘みがあり、美味い。庭先の山椒の葉を刻みこんだ酢味噌和えも絶品。要するに、筍を食べれば、竹と竹林は程よく保たれて、眺めてもよし、食してもよし、の有益植物となるのである。

 茶臼原自然芸術館の筍は、木城町「木城温泉館ゆらら」に隣接する物産館「菜っ葉や」と宮崎市平和台公園の「ひむか村の宝箱」で販売中。
   


Posted by 友愛社 at 15:43Comments(1)がんじい

2010年04月08日

満開の桜の下で

   
       

 3月下旬、温かい日と寒い日が交互にやってきて、天命館の前の広場を取り囲む桜が、満開になったまま二週間ほども保たれました。茶臼原の台地へと続く深い森と、「天命館」「九州民俗仮面美術館」「くすの木の家」などに囲まれた空間は、その期間、まるで童画の中の一場面のような、のどかな一角となったのです。
 広場の周りの施設群は、第二次大戦後、戦地から復員してきた友愛社の先代理事長・児嶋虓一郎が、高鍋の町にあふれる戦災孤児を見て、途絶えていた友愛社の事業を再開し、その後、建築した建物です。大きな木の近くに家を造ることを好み、民芸や古美術にも造詣の深かった虓一郎は、建物のデザインにも趣向を凝らし、半世紀以上を経た今も、それぞれの家が個性的な風合いを持ちながら、佇んでいます。戦後の友愛社復興の拠点となった施設群が、子どもたちが新館に移って空家となった後は、創作家や農業者などが住み、天命館は障害者のグループホームとして運営されながら、「福祉と芸術の出会いによる理想郷づくり」をめざす友愛社の事業の新たな拠点のひとつとなっています。この一帯に童話の中の世界のような情趣が漂うのは、これらの要素によるものなのです。



 3月31日、日向市の鮫島病院の患者さんたち約30人が、この広場を訪れ、弁当を開きました。茶臼原自然芸術館と天命館を見学し、その後、この広場に集まり、自然芸術館の通所社の皆さんも合流して、にぎやかなひとときとなったのです。桜の花が散りかかる広場で美味しいお昼ごはんを食べ終えた皆さんは、バレーボールをしたり、山歩きや山菜採りを楽しんだりしました。
 この日、満開の桜の下で繰り広げられた光景を、虓一郎先代理事長は、天の上から、にっこり笑って見てくれていたかもしれません。
     


Posted by 友愛社 at 09:32Comments(0)自然芸術館