2010年04月21日

マイ箸袋 ドクさんへのプレゼント

 大阪の社会福祉法人 「石井記念愛染園付属愛染橋病院」から、茶臼原自然芸術館あてに依頼がきて、「マイ箸袋」を制作しました。ベトナムから来日する「ドクさん」へのプレゼントとして、マイ箸袋三組と、山桜染めと干し葉藍染めのストール二枚が選ばれたのです。うれしいことです。

マイ箸袋 ドクさんへのプレゼント マイ箸袋 ドクさんへのプレゼント

 ベトさんとドクさんの兄弟は、双生児で、ベトナム戦争でアメリカ軍が散布した枯葉剤の影響を受けて生まれ、1988年に手術で分離されるまで、一つの身体に二つの頭をもつという、見る者に衝撃を与える姿で人生を送っていたのです。1988年に日本の医師も支援に加わり、分離手術が成功し、二人それぞれの生活が始まったのですが、残念ながらベトさんは脳症を発症し、日本での治療の結果も及ばす26才で亡くなりました。多くの縁に結ばれて実現した今回のベトさんの来日の記念に、当館の作品が選ばれたことを通所者、職員、指導員ともどもに喜びあい、春に染めておいたストールを選定した後、「マイ箸袋」の制作に取りかかりました。
 マイ箸袋の生地は、通所者の方が織りあげたばかりの木綿「やたら縞」の布です。「やたら縞」とは、たて糸に藍染め木綿糸を用い、よこ糸に絣糸の残糸を織りこんだもので、不規則な縞模様のできる味わい深い布です。裏地には更紗文様のプリント生地と藍染め木綿を使い、紐も通所者の編んだものを使って、「石井十次の会」会員の方から御寄贈のいただいたアンティークなミシンで指導員が縫いあげました。
 素敵な装いとなった箸袋とストールをドクさんと御家族が喜んで下さることを期待して送り出しました。

マイ箸袋 ドクさんへのプレゼント マイ箸袋 ドクさんへのプレゼント  


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Posted by 友愛社 at 10:09│Comments(0)自然芸術館
 
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